当社ロータリーエンコーダ用FeRAM(MB85RDP16LX)は内部にカウンタとFeRAMを搭載しているため、モーターの回転数をカウントするロータリーエンコーダに採用すると、FeRAM自体が持つ高速起動、高速書込、低消費電力の特長を活かし、コイル起電力などにより発電した微弱電力によりFeRAM内に保存したデータの演算と書込が完了するため、無電源状態でもモーターの回転数をカウントし続けることが可能です。
ロータリーエンコーダ用
FeRAMを選ぶ理由
ロータリーエンコーダ用 RFIDを選ぶ 5つの理由
1.高速起動
FeRAMはFLASHメモリなどと違い昇圧電源が不要であり複雑な内部電源シーケンスの必要がありません。そのため電源が安定するまでの待ち時間が必要なく、電源立ち上げ後すぐにメモリにアクセスすることができます。
2.高速書込・高書換耐性
FeRAMはEERPOMと違い書込時間の待ち時間が必要なく書換回数も多いため、インメモリ(FeRAM内)でデータの演算処理が可能です。本製品MB85RDP16LXは内部にカウンタ処理の演算回路を搭載しているため、メモリ外部に前のデータを読み出す必要なく、インメモリでデータのカウンタ演算処理を行い、演算後のデータで上書き保存することが可能です。
3.低消費電力
FeRAMはデータの書込みに昇圧電源が不要であり、書込時間も短いため、書込に必要な電力(エネルギー)は他の不揮発性メモリに比べ圧倒的に少なく済むので、環境発電のような微弱な電力での動作も可能であり、またバッテリー駆動のシステムでも長時間動作が可能になります。
4.磁界耐性
FeRAMと同様に高速な書込動作が可能な不揮発性メモリとしてMRAMがありますが、MRAMは磁性の向きでデータの0/1を保存するため磁界に弱く、データが化けないように磁界シールドで保護する必要があります。特にモーターの周りのような磁石を用いる場所でのMRAMの使用は推奨されません。FeRAMはそのメモリセルの構造から磁界や電界に強く、またソフトエラーにも強いことから宇宙用途にも使用されています。
5.バッテリー不要
FeRAMは不揮発性メモリのためデータの保存にバッテリーが不要であり、スペックが近く同様な使い方をされるバッテリバックアップSRAM(BB-SRAM)の置換え用途に最適です。BB-SRAMをFeRAMで置き換えることでシステムからバッテリーを無くすことができ、環境保護やメンテナンスコストの削減に効果的です。
ロータリーエンコーダ用不揮発性メモリとして最適なスペックを持つFeRAM
上記1~5の理由から、ロータリーエンコーダ用FeRAMとして開発されたMB85RDP16LXは、ロータリーエンコーダ内の回転する磁石とコイルにより発電される20~30usという極めて短い電源供給時間で電源立ち上げ後すぐに動作を開始、インメモリでデータの演算処理を行い、演算データの書込み後即シャットダウンすることが可能です。
コイル起電力による電源供給時間は極めて短い20~30us期間しかなく、通常の不揮発性メモリでは書込動作完了できない
本FeRAM製品(MB85RDP16X)なら、20~30usのパルス状の電源しか供給されない環境でも、正しく前データを読出し、カウンタ演算処理後、データを更新保存し、いつでもシャットダウン可能です。