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FeRAMのPVインバータへの採用事例

PVインバータのダウンタイムを激減:
FeRAMの高速書込が可能にするミリ秒単位の電流電圧ロギング

PVインバータは高い信頼性とメンテナンス容易性、及び長いシステム寿命が要求されます。PVインバータにおける世界的なリーディングカンパニーは、FeRAM(強誘電体メモリ)を利用することで、高い信頼性とメンテナンス容易性を実現し、市場から高い評価を得ています。

PVインバータにおけるFeRAMの利用

世界的なCO2削減の動きにより再生可能エネルギー、特にソーラー発電の重要性が益々高まっています。PVインバータ或いはパワー・コンディショナは太陽光パネルで発電された電力を電力グリッドに載せるために正しい電流及び電圧波形を形成します。電力グリッドインフラストラクチャーに接続されるため高い信頼性とメンテナンス容易性、及び長いシステム寿命が要求され、FeRAM (強誘電体メモリ)の優れた特性が大きく役立ちます。

FeRAMの特長と利点

FeRAMは、高速書き込みと高書き換え耐性を持つメモリ技術です。そのため、PVインバータにおいては以下のような利点があります:

高速データ記録:
PVインバータは予期せぬシステム電圧の低下といった不測の事態に対処する必要があります。システム電圧が完全に失われる前に電流・電圧・システムの状態等を高速にFeRAMに退避することにより、システムを正しく再起動し、また問題の原因の追跡が可能になります。システムが早期に再起動されることによりダウンタイムを最小限に抑え発電電力量増加に貢献し、また問題の原因の特定を可能にすることによりPVインバータのメンテナンスの容易性に役立ちます。

高書換耐性:
PVインバータは電流・電圧・システムの状態等を常時ロギングすることにより、予期せぬシステム電圧低下の前にどのようなイベントが起きていたか把握する必要があります。FeRAMの高書き換え耐性を活かした常時ロギングにより、長いシステム寿命の全期間に渡る確実な稼働が可能になります。

データ保持性:
電源消失時でもデータが消えないため、電源復帰後にすぐに安全な稼働を再開することができます。

具体的な採用事例

PVインバータを始めとしたエネルギーストレージ、風量発電設備等の再生可能エネルギー用設備を世界的に展開し、環境保全に先進的なリーディングカンパニーである顧客は、PVインバータにFeRAMを採用しています。

顧客は最終ユーザーから故障時の原因解析を確実に行うために、電流及び電圧のデータを毎秒ロギングすることを求められておりました。ログを格納するメモリとして、EEPROMやFLASHメモリ等の従来型の不揮発性メモリでは顧客の製品の長い稼働期間に渡って動作し続けることに課題がありました。そのため、高速書き込みと高書き換え耐性を持ち、かつ市場での高い実績のあるFeRAMの採用により顧客製品の長い全稼働期間に渡って確実にログデータを格納し、最終ユーザの要求を満足する製品の開発に成功しています。

顧客はFeRAMを採用した製品により、最終ユーザ数を更に増加させ、市場での評判と実績を確実なものとしております。

まとめ

PVインバータにおいて、FeRAMはその高速書き込み、高書き換え耐性、優れたデータ保持性により、高い信頼性とメンテナンス容易性、及び長いシステム寿命の実現を可能にします。

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