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FeRAMの券売機への採用事例
高度化する券売機のデータ保存にFeRAM:
高頻度書込みでデータ保護しトラブル時も迅速復旧
券売機は毎日の取引を頻繁に記録する必要があり、また緊急時にも迅速な復旧が求められます。FeRAMは書き換え可能回数が非常に多く、電源消失時でもデータを保持し迅速な復旧に貢献することから、券売機でも利用されています。
目次
券売機のメモリに求められること
交通や娯楽等の用途で幅広く取り扱われている券売機は、毎日多くのお客様と取引を行います。その取引データは発券履歴、紙幣や硬貨の支払い履歴など、お客様の大切なお金に関わるものです。そのためデータの記録には高い信頼性が求められ、特に予期せぬシステムダウンや停電など、緊急時への対策が課題となります。その課題の解決にFeRAM (強誘電体メモリ)の優れた特性が大きく役立ちます。
FeRAMの券売機への採用の利点
1. 緊急時における高速でのデータ退避
FeRAMは書き込み速度が非常に速いことが特徴です。瞬時電圧低下等の緊急時において、電圧が完全に下がる前にデータを退避する事が出来るため、システムの早期復旧に貢献する事が可能です。
2. 緊急時のデータ保持
FeRAMはデータ保持に電源が不要であるため、電源消失時でもデータ保持が可能です。上記1で示した特性と合わせて、課題であるシステムダウン後の迅速な復旧を可能にします。
3. 高頻度の取引データ記録に対応する高書き換え耐性
FeRAMは書換可能回数が非常に多く、最大100兆回の書き換えを保証しています。この特徴は1日に多くのお客様が利用し、頻繁にデータ記録が行われる券売機と相性が良いです。
これらのFeRAMの特性は、券売機に限らずATMや自動販売機のような、金銭を取り扱うアプリケーションでも同様に活かすことができます。
まとめ
券売機においてFeRAMは、高速書き込み、データ保持性、高書換耐性により、課題であるシステムダウンからの早期復旧を可能とします。その結果、お客様の大切な金銭のデータを守る事に貢献します。